応援ナースとして喜界島で半年過ごしてみて…(富山県出身 看護師7年目)
応援ナースとして喜界島に来て6か月目になりました。
毎日自然に癒されながら、たくさんの経験をし、いろんな人に出会うことのできた貴重な時間でした。
この6か月間、離島で働く看護師にはどんな働き方が必要で、島における看護の役割とはどのようなものかを模索していました。以前も記載したのですが、島では「1人の看護師として働く」という前に「1人の島民として看護師の仕事をしている」ということを感じます。というのも、島の看護師には患者さんも家族も何かしらのつながりがあります。同級生だったり、兄弟のお嫁さんだったり、同じ集落出身であったり…。知り合いだからこそ、元気な時の姿やその人がどのように生きてきたかを知っています。
また喜界島では病院が1つしかないからこそ、その人の生老病死を段階を経てみることができます。都会の病院と比較すれば高度な医療は難しく、スペシャリストが多くいるわけではありません。しかし医療スタッフの入れ替わりが頻回な島の病院において、自分のこと、島のことをよく知っている看護師は島民にとって安心できるスペシャリストなのではないかと感じます。
また島の看護師さんはジェネラリストです。1つの病院の中に外来~急性期~慢性期、在宅チームまでそろっていて、柔軟に対応しています。各々が力を出し合い、カバーし合って病院や島の医療、福祉を回しています。もちろん責任も大きく、大変な立場であると感じます。そのためか島の看護師さんたちはユニークで大らかな方が多い印象です。
なにかあってもなんとかする、なんとかなるという心構えがあって、大抵のことはさっぱり捌いていきます。しかし前述したように、患者さんは自分となにかしらのご縁のある方が多いので、1人1人に対するケアや医療の方向性に対する思いは熱く優しいです。島での医療の限界、終末期の過ごし方、交代でやってくる医療スタッフには感じることが難しい島民ならではの思いがあり、それ故のもどかしさを垣間聞かせていただきました。
島での時間を通し、看護とはやはり人と人の関わりの中で生まれてくるものであり、その人の生活やひいては人生を支えていけるものなのではないかと感じます。
ここでの記述は私が感じたことであるので、ぜひ1度応援ナースに挑戦してご自身の五感で“看護”を感じていただきたいと思います。きっと多くのものを得ることができると思います。
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2020.01.04 島に住む1人として
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