私を変えてくれた場所 徳之島~前編~(滋賀県出身 看護師6年目)
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体験ナースの声(徳之島)
徳之島 看護師 転職

私が初めて徳之島に出会ったのは、2018年10月に徳洲会グループ内での離島医療研修に8日間参加したときでした。

徳之島に着いたときはたまたま台風24号直撃後であり、研修中には台風25号も来ていました。
台風災害はひどく、病院の周辺地域以外は全てガス、電気、水道といったライフラインはストップしており家や牛舎の屋根が吹き飛んでいたところも多くありました。
徳之島徳洲会病院は島唯一の総合病院でしたので、毎日朝から夜まで災害で被害にあった患者さんが外来にきたり救急車で運ばれる音が鳴り止まなかったのを覚えています。

訪問看護を研修で回りたい希望があったので、スタッフの方とドクターと一緒に回らせていただきましたが、島の人たちがお互いを支え合う姿が印象的でした。
台風の影響でフェリーも来ていなかったので、食料や住宅修理の物品が品薄の中で暮らし、復興の大変さも感じた忘れられない8日間でした。

その後自分の所属病院に戻りましたが、そこで徳之島での長期の応援派遣を希望し、それから3年後…再び徳之島徳洲会病院に3か月間の応援としてくることができました。
期間はたった3か月でしたが、私にとって人生を大きく変えてしまうと言ってよいほど大事な大事な経験となりました。
配属になった病棟は、女性病棟(2階病棟)でした。

主には、産婦人科、小児科、整形外科、外科、内科です。新生児から成人までのあらゆる疾患を対象にみる必要があります。
レスパイト入院として在宅の人工呼吸器をつけている患者さんも定期的に受け入れており臨機応変さや幅広い知識も必要と感じました。
毎週土曜日の夜は整形外科のオペなので、深夜帯に何人かの患者さんのオペ出し・オペ迎え・オペ後管理、緊急入院が同時にきたときはスタッフと大変大変〜とお互い話しながら必死になって働いていたのを憶えています。
勤務の忙しさもありますが、スタッフの皆さんはいつも困ったらすぐ相談にのってくださったり、笑いの多い病棟でコミュニケーションがとりやすい場でした。

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入院している優しくユーモラスたっぷりの島言葉を教えてくれるおばあがいたり、地元の方から大和の人ね〜?色白ね〜って声をすぐかけてくれたりと徳之島の人の暖かさにいつも助けられていました。

また徳之島は小さな島で、病院のスタッフも島出身の方がほとんどのため、入院してこられる患者さんをよく知っていることが多くありました。
スタッフ間で〜集落の〇〇さんね!△△さんの親戚の人ね!と聞くことが多く驚いていたのを覚えています。

初めて徳之島にきたときにも感じましたが、島では在宅医療が大切で島唯一の病院として大きな役目を担っています。そのことは、病棟で働きながらも強く感じることが何度もありました。
独居高齢者も多く、複雑な家庭もあったりと困難な事例で悩むことも沢山ありました。
ですが印象的だったケースは、島の人どうしのネットワークが強いので、家族以外の地域の人が退院後の患者さんの面倒をみたり、何かあれば病院につれて来てもらったりと支えてもらったことがありました。島ならではのことでした。
ちょうど私がいた時期はさとうきびとジャガイモの収穫最盛期のため、収穫期の退院をどうするかスタッフやドクターと相談することもありました笑。

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