奄美大島に来て3ヶ月が経ちました(埼玉県出身 看護師6年目)
奄美大島:瀬戸内徳洲会病院へやってきて早くも3ヶ月が経ちました。
3ヶ月も経つと、こちらでの生活や仕事環境にも大分慣れてきました。
仕事をするなかで都会での環境とは違い、奄美ならではと感じる事が沢山ありますのでいくつかご紹介します。
まずは、「人と人との繋がり」、知り合いの多さです。
患者さん同士や患者さんとスタッフ、そしてご家族同士など町の人は本当に知り合いが多く、病室ではカーテンを開けて談笑していることもよくあります。
プライバシーの保護やセキュリティ対策が叫ばれる現在ですが、こんな風にオープンな関係も良いものだな と感じます。
次に、患者さん退院時などの「サポート体制の広さ」です。
瀬戸内町は、大島以外の島々からフェリーで来院する患者さんも多くいます。
そのため、退院の際はフェリーの時間に合わせて出発できるようにし、必要時はフェリー乗り場まで送迎も行います。
悪天候でフェリーが欠航することもしばしばあり、その際には退院が延期になることもあります。
また救急などで受診された患者さんは、交通の不便さなどを考慮し大事をとって入院し、経過を見ることもよくあります。
そしてご家族の事情などにより、奄美を出て内地へ渡る患者さんもいます。
その際には病院車を使用し、スタッフが空港まで付き添いをすることもあり、とても驚きました。
患者さんやご家族が安心して生活に戻れるよう、病院の中だけでなく、家に着くまでを考慮した幅広いサポートをおこなっている点が印象的です。
最後に、「ハブ」です。
奄美群島のうち、奄美大島・加計呂麻島・請島・与路島・徳之島では、ハブが生息しています。
小さな集落を散策すると、ハブに出くわした際の「用心棒」なる長い棒が石垣の壁に立て掛けてあります。
そして、私の勤める瀬戸内徳洲会病院の救急外来にも、「ハブ咬傷吸引器」や「奄美大島に生息する危険な生物一覧」、「ハブ咬傷マニュアル」が準備されています。
ハブの毒は猛毒で、命を落とすこともありますので油断はできません。稀にハブやその他の蛇咬傷の患者さんが受診されることもあるそうです。
奄美に来たばかりの頃はハブについて何も知らなかったのですが、「草むらに近づかないようにね」「夜は足元を照らしながら歩きなね」などと、皆さん親切に教えてくださいました。
奄美ならではの生活と、この町の医療状況とを、今後もお伝えしていきたいと思います。
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