与論徳洲会病院で学べる終末期の医療(奄美大島出身 看護師10年目)
与論島には独特の死生観があります。
日本では約8割の方が病院で死を迎えますが、与論町は約8割が在宅死です。
その理由を説明します。
ほとんどの病院では、患者さんがいよいよ最期となったときは、病院に家族を呼び、患者さんの最後の時間を家族と過ごせるように配慮します。
しかし与論島の場合は、患者さんがいよいよ最期となったときは、自宅に退院し家族と最期の時間を過ごします。
そして家族、神棚を通じて祖先たちに見守られながら最期を迎えます。
亡くなりそうな患者さんはもちろん歩けません。しかし与論島に介護タクシーはありません。また訪問看護ステーションもありません。
そのような患者さんがどうやって自宅に帰るのかというと、与論徳洲会病院の事務スタッフがストレッチャーに乗せた患者さんをワゴン車で自宅へ搬送します。そして、病院より医師・看護師が訪問しお見取りを行います。
本土と比べると足りないところがたくさんありますが、患者さん、家族の希望を叶え、島の文化を尊重するために与論徳洲会病院のスタッフが協力しています。
「最期は畳の上で迎えたい」という患者さんは多いですが、その希望が叶えられる方は国内では約2割、与論島では8割です。
与論徳洲会病院では他の場所では体験出来ない、独特な終末期の医療を学ぶことができます。
▼過去の記事はこちらから
・結の島ナースとして、与論島・奄美・喜界島の3島で勤務
・病室から水平線が見える与論病院に勤務して
・都会との違いを離島での生活体験とおして思う事
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